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私の健康法
NTT西日本中国健康管理センター 原 均

 睡眠は人間の三大欲の一つと言われています。しかし、最近、不眠症や熱眠感が乏しいなどで悩んでおられる方が多いとのことで、少々加筆して再度ご紹介することにしました。 故事の『春眠暁を覚えず』とか、逆に『悪いやつほど良く眠る』とか、受験生での『四当五落』とか、眠ることに関しては古来様々な関心が持たれています。また、眠るのが趣味という人もいるほどですが、 2002年に発表された『日本人の睡眠実態調査』によると、全体的な睡眠の質について「満足している」と答えた人が43.4%に対し、「少し不満」、「かなり不満」と答えた人は55.5 %に達したと報告されています。 一方、睡眠時間に関してはナポレオンの3〜4時間睡眠、アインシュタインの9時間睡眠など、個人にとっての必要な睡眠時間は個体差が多いようです。同調査における、総睡眠時間については約65 %が「少し足りない」、「かなり足りない」と答えています。 一般的には7時間程度の睡眠時間を取っている人が一番長生きするとの報告もあるようです。一概に不眠と言っても、寝付きの悪い「入眠障害」、夜中に目覚める「早朝覚醒」、睡眠時間は長くても熟眠感のない「熟眠障害」など、不眠症も様々です。
 そこで、こんかいは不眠を克服し、快眠をうるための十ヶ条について『働く世代のための快眠十ヶ条』を参照しながら、述べてみます。


@充分かつ快適な睡眠で、仕事のやる気と効率がアップ

 ・充分かつ快適な睡眠で疲労回復、ストレス解消をはかり、やる気に
  あふれた毎日を
 ・充分かつ快適な睡眠が得られないと、高血圧、糖尿病、脳卒中など
  生活習慣病のリスクが上昇する。
 ・充分かつ快適な睡眠は仕事の能率をアップし、交通事故や労働災害
  のリスクを低下させる。
A 睡眠時間は人それぞれ日中の充足感が快適な睡眠のバロメーター
 ・ 人それぞれに適した睡眠時間があり、8時間にはこだわらない。
 ・気がなく、気力の充実した状態で仕事がこなせる時の睡眠時間があなたの理想的な睡眠時間。
 ・年齢を重ねると、必要な睡眠時間は短く、眠りは浅くなるのが一般的。

B 朝−目覚めとともに体内時計がスタート
   快眠の秘訣は起床時間にあり
 ・毎朝決まった時間に目覚め、起床後しっかり日光を浴びることが快  適な睡眠につながる。
 ・朝、活動を始めた身体は、14〜16時間後に眠りの準備を始める。
 ・規則正しい朝食週間は起床前から消化器の動きを活発にし、朝の目覚めを助ける。
 ・休日の朝に平日より2時間以上長く床で過ごすと、夜の寝つきが悪くなり、憂鬱な気分で月曜日の朝を迎えることになりかねない。

C 昼−わずかな昼寝が午後の仕事効率を高める。
 ・昼休み、15分程度のわずかな昼寝が午後の眠気を減らし、仕事の効率を上げる。
 ・休日に昼寝をするなら、午後3時までに起きること。それ以後の昼寝は夜の睡眠の妨げに!
D 夜−快適な眠りは自らの工夫で創り出す。

・就寝前4時間前からのコーヒー、紅茶、緑茶などによるカフェイン摂取、また1時間前からの喫煙は寝つきを悪くし、眠りの質を低下させる。
 ・睡眠薬がわりの寝酒は厳禁。眠りの質を低下させ、飲酒量の増加にもつながる。
 ・翌朝、早起きが必要なとき、眠ろうと意気込んで早々と床に入るのはかえって逆効果。普段の就寝時間の〜4時間は、最も寝つき悪い時間帯。
 ・夕方から夜にかけての適度な運動は寝つきを助け、熟睡をもたらす。注:嗜好飲料  中のカフェイン含有量(侵出液100ミリットル中)
  玉露:160ミリグラム  紅茶:50ミリグラム  コーヒー:40ミリグラム
  煎茶:20ミリグラム  焙じ茶:20ミリグラム 烏龍茶:20ミリグラム
  番茶:10ミリグラム 玄米茶:10ミリグラム 麦茶:0ミリグラム
  注:睡眠障害のある方はカフェインを含む飲料水を日没以降は飲まないように注意してみてください。
E 寝る前にー自分なりのリラックス法を見つける

  ・就寝前1〜2時間のリラックスが快眠の手助けに。
  ・ぬるめの入浴、軽い読書や音楽、香り、ゆったりしたストレッチなど、自分にあったリラックス法を!
 自然に眠くなってから、寝室に向かう。

F 寝室―眠りやすい寝室環境も大切

   寝室は事情が許す限り、睡眠以外には使わない。
  ・照明器具やカーテン、窓などの工夫で、静かさと暗さの実現を!
  ・温度と湿度の調節にも配慮して、枕にも注意が必要。

G 眠れないときの対処―眠りは追いかけると逃げていく
  ・人は意志の力で眠りにつくことはできない。
  ・床に入って30分くらいたっても寝つけないときは、いったん床をはなれ、リラックスした気分で眠気がくるのを待つ。
  ・眠りが浅いときは、むしろ遅寝、早起きを試みる、床にいる時間を短くすることで、熟眠感を増すことも!

H それでも眠られないときー早目に医師に相談を

 ・人は何らかの理由があって睡眠不足の日があったとしても、翌日には熟眠感のある睡眠が取れ、疲労回復が出来るものです。3日以上の不眠が続くと、人は正常な判断能力を失うと言われていますので、このような場合は医師などの専門家に相談されることをお勧めします。
 ・睡眠の障害は「身体や心の病気」のサインであることも!
 ・激しいいびき、睡眠時の一時的な呼吸停止(睡眠時無呼吸症候群)足のむずむず感などが眠りを妨げていることもある。
 ・寝つけない日が続く、熟眠感がない、朝起きられない、充分眠っても日中の眠気が強いときなどは医師に相談を!
 ・医師の指導のもとで使用すれば、現在使われている睡眠薬は安全性が高く、快適な睡眠が確保できる。

I 交代勤務の工夫―上手な急速と,睡眠時間の確保が大切

 ・夜勤中は職場の証明を明るめにすると、眠気が減り仕事の効率が上がる。
 ・夜勤明けの帰宅時、サングラスなどで強い日光を避けると,帰宅後の入眠が容易になる。
 ・夜勤明けの睡眠は、家族の協力をえて、明るさや音に配慮した寝室環境の確保を!
 ・夜勤シフトの工夫で、睡眠時間の確保が容易になることももある。不眠症は不眠状態の持続期間によって、一過性不眠(数日間)、短期不眠(1〜3週間)、長期不眠(1ヶ月以上)にわけられます。

 このうち、仕事や家庭生活におけるストレス(状況ストレス)によって生じる短期不眠は時間とともにストレスが解消していけば、不眠も改善します。しかし、睡眠薬による治療の必要はないと考えるのは誤りである場合もあります。
 不眠になると、多くの人は何らかの方法で眠ろうと努力します。しかし、この努力が過剰になり精神的な緊張をきたし、かえって不眠を悪化させることがあります。また、眠れないことによる苦痛を繰り返して体験していると、横になっただけで、条件反射的に不安と緊張を生じるようになることもあります。
 ひとたび、このような悪循環を生じると、最初の原因であったストレスが改善しても、不眠は改善せず、慢性化してしまうこともあります。
 したがって、不眠の原因が一時的なストレスであることが明らかな場合であっても、不眠が辛いと感じている場合、なかなか良くならない場合は睡眠薬により早期に改善をはかることも大切です。
 一方、出張、行事、試験など環境の変化や一過性のストレスによって生じる一過性の不眠は通常、睡眠薬なしでも乗り越えられるものです。ただし、出張など特定のストレスで必ず不眠になることが判っていて(海外旅行での時差症候群など)、その苦痛が大きいときは睡眠導入薬を屯用として服用することもありえるでしょう。

 ◎ 睡眠薬(睡眠導入薬)の種類

  ・ 超短時間型

 速効性で持続時間が短いので、翌朝覚醒時の気分は爽快。夜間覚醒時の追加服用も可能なものもあります。
 副作用として、夜間覚醒時のことを翌朝翌朝想起できない前向性健忘、服薬後のもうろう状態、中断による反跳性不眠など(ハルシオンはよく効きますが、やや副作用も多いようです)。
 服用方法としては眠前30分に、1錠から開始し、1/2錠や1/4錠でも有効であることもあり、何時の間にか服用しなくても熟眠できるようになる日を待ちます。
 代表的なお薬の作用発現時間と作用持続時間を記します。
          
           【作用発現時間】      【作用持続時間】

        マイスリー  15〜60分       4〜6時間

        ハルシオン 10〜15分       6〜8時間

        アモバン    15〜30分      6〜8時間
 ・ 短時間型

 今夜は明日のために熟眠しておきたいとかの場合には計画的に眠前30分の服用をお勧めします。超短時間型より作用が長いため、夜間の中途覚醒時に追加服用すると、翌朝に残る傾向がありますので注意が必要です。

            【作用発現時間】   【作用持続時間】

   レンドルミン    15〜30分      7〜8時間
   リスミー      15〜30分      7〜8時間

 ・中間型

            【作用発現時間】   【作用持続時間】

    ユーロジン    15〜30分    4〜6時間

    ベンザリン    15〜45分    6〜8時間
    
    ネルボン     15〜45分    6〜8時間

  注意:多くの睡眠薬(睡眠導入薬)は副作用として眼圧上昇作用のあることが知られていますので、眼圧の高い方や緑内障の方は眼科医にご相談されて、服薬されるようお勧めします。但し、前述の薬剤のうち「ユーロジン」のみは眼圧上昇という副作用が記載されていません。

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